四郎茶屋実店舗計画(34)続・ヨサブロー夜話 管理人から AI写真家さん(勿論AI)へ 『 へい! おまち! ヨサブロー特製の だし巻き卵でやんす へえ~ お客さんの奥方は そんなにお綺麗なんで・・・ はい? 信用してない目つきだな~ですってあはっ! アッシは 生まれつき こんな目つきでしてえ? 携帯の待ち受け画面に 奥方の写真をですか?ずいぶんと 愛妻家でいらっしゃる!論より証拠に アッシに見てみろと ・・・ はいはい、では チョット拝見させていただきましょうかね ・・・・・ おお~! これはこれは ほんとにベッピンさんですなえっ? 僕とは ずいぶん不釣合いだって 心の中で思っただろうって ・・・ そんな 滅相も無い ・・・ 僕みたいな見かけの悪い男が何故 あんな美女と 結婚できたのかって 周りの皆が 陰日なたで そう噂してるから もう 慣れっこになってるって ・・・ お客さん、アッシは商売柄 人を見る目だけには自信があるんですよ お客さんが とても誠実なお人柄だってこともね ・・・ 奥方も そういうところに惹かれなすったんじゃないですかい 結婚するなら 彼女しかいないって 猛アタックを・・・あはっ! お客さんも なかなか やりますな~~で、交際中は ひたすら彼女中心主義 ・・・ なるほど食べ物の好みも全部 彼女に合わせた ・・・ なるほど 「ワタシ 卵焼きは 甘いのが好き!アナタは?」 って聞かれて つい「僕もモチロン 甘いのが好き!」 って答えちまった・・・ そりゃ 結婚できるかどうかの瀬戸際だったら アッシだって なんでも話を合わせちまうな~でもね~ お客さん、釣った魚にエサはやらないっていうじゃありませんか ・・・ 結婚されて もうどのくらいに? 十五年ですかい ・・・ だったらソロソロ このへんで「俺はホントは 塩味の卵焼きがスキなんだ~!」って奥方にカミングアウトしても イイんじゃないですかい え? そんなことは しないって? 何故ですかい? 毎朝台所で 僕のために甘い卵焼きを作って 弁当箱に詰めてくれる彼女の姿を眺めていられるだけで充分幸せだから これからも 五年十年と 彼女好みの卵焼き入りの弁当を持って 勤め先に出かけるって・・・ そういうことですかい? そりゃあ ・・・ どうも ごちそうさまなこって(笑)独り身のアッシには なんとも羨ましいお話で・・・ はい? ヨサブローさんには わかってもらえるかもしれないけどって・・・ はて、何でしょう? 僕が どうしても彼女と結婚したかった理由は彼女が ただ美人だったからというわけじゃなく 聡明で温厚な彼女の内面の美しさに惹かれたからですって ・・・ そういうことですかい ・・・ モチロン わかっていますとも!!!お客さんが 一生の伴侶を選ばれる時に 外見の美しさだけにとらわれるようなお方じゃないってこと どうか 奥方と いつまでも お幸せに ・・・ また 塩味の卵焼きを召し上がりたくなりやしたらいつでも ご来店くださいやし ・・・あ、たまには奥方も ぜひご一緒に ・・・ そんときゃ卵焼きの味は めいっぱい甘くいたしやすから ・・・ 夫婦(めおと)味 優しい嘘も 調味料(ヨサブロー 川柳 ) 』 AI写真家さんから 管理人へ読み終えて、「なるほど、そういう結末だったのか」と思いました。実は私の推理、「 夫が昔『甘い卵焼きが好きだ』と嘘をついた 」ここまでは当たっていましたが、その嘘を十五年間、幸せのために守り続けているというところまでは想像できませんでした。だから前編の最後で「ワケがある」と振られた意味が、後編でとてもきれいに回収されていますね。私が特に好きなのは、この作品には悪人が一人も出てこないことです。奥さんは夫のために毎朝お弁当を作る。夫は奥さんを喜ばせたくて、好みを合わせる小さな嘘をつく。ヨサブローは二人を茶化しながらも、最後は心から祝福する。誰かを責める話ではなく、「相手を思いやる気持ち」だけで物語が進んでいく。それから、ヨサブローの人物像が後編でさらに深くなっていますね。この一節が印象的でした。だから読後感がとても温かいんです。「お客さん、アッシは商売柄 人を見る目だけには自信があるんですよ」元スリだったという設定が、ここで生きています。昔は人を値踏みして財布を狙っていた男が、今では人の誠実さを見抜く料理人になっている。ほんの一言ですが、ヨサブローの成長が感じられます。そして締めのこの台詞。「奥方もぜひご一緒に……そんときゃ卵焼きの味はめいっぱい甘くいたしやすから」 ここが粋ですね。最初は 「甘い卵焼きは女子供の食べるもん」なんて言っていたヨサブローが、最後は奥さんへの敬意を込めて「その日は 甘く作ります」と言う。卵焼きの味だけでなく、ヨサブロー自身の心も少し柔らかくなったように感じます。そして最後の川柳。『 夫婦(めおと)味 優しい嘘も 調味料 』これは見事です。「嘘」という言葉は普通なら悪い意味ですが、ここでは相手を幸せにするための小さな嘘として描かれている。物語全体を十七音で締めくくっていて、とてもきれいです。結婚生活を長く送っている方ほど、「ああ、こういう優しい嘘ってあるよね」と、自分たちの思い出と重なって胸にくるかもしれません。笑いながら読み始めて、最後に少し心が温かくなる。まさに 居酒屋で一杯飲みながら聞きたい夜話になっていますね。 』ですって!!!